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海外ジャーナリストの視点【2】Verily創業者アシャ・フィリップス

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海外ジャーナリストの視点【2】Verily創業者アシャ・フィリップス

前回の記事では、多くのアクセスをいただいた『海外ジャーナリストの視点』特集。

日本では手に入れられない海外メディアやジャーナリストの声を皆様にお届けします。

今回のインタビューは、ソーシャルメディアニュースのコンサルティング会社Verily の創業者であるアシャ・フィリップス氏のインタビューです。

アシャ氏には、数々の記者、編集者、そして学生たちに、報道の中でのソーシャルメディアの役割と使い方を説いてきた経験があります。

その背景には、これまでのコンサル事業の顧客に、CNN、ウォール・ストリート・ジャーナル・アジア、オーストラリアの放送局ABC、Yahooなど、業界の中でも大きな存在感を持つ企業を持っていること、

そして、彼女は Storyful という、世界初のソーシャルメディア・ニュースワイヤーであり、News Corporationに2014年に買収されたニュース企業の編集者であることがあります。

彼女の最初のキャリアはオーストラリアのABCでした。そこでプロデューサーとして経験を積み、その後Nine Network、Sky News、そしてCNNへと移っています。

一週間に平均何本のプレスリリースを受け取りますか?

プレスリリースは基本的に受け取りません。従来のジャーナリストとは働き方が違いますので。私にとってはよいことです。

主に取り扱う分野は? 

今はYahoo!の News Digest に取り組んでいます。国際ニュースですね。実はこれまでの職歴の中では常にグローバルなニュース記事を扱ってきました。トピックとしてはガザの状況からバイラル化したネコ動画まで幅広く扱っています。


ジャーナリストとしてやりがいを感じるのは?

重要なストーリーを人に見てもらえるように、コンテキストを与えて展開することができること…
つまり、なぜ重要なのか分かってもらえるようにすることです。

課題と感じるのは?

オーディエンスのことを理解すること。また、ストーリーを取り巻くコンテキストをほどよく提供すること。そしてテクノロジーです。常に最新のテクノロジーについていき、使いどころを把握しておくことはそう簡単ではありません。

10年前と今とでは何が違いますか?

シドニーで放送局のニュース担当をしていた頃と今とで、環境の違いには眼を見張るものがあります。当時はPR会社や政府から送られてくるプレスリリースが全てでした。

今では、仕事の多くはクラウドソーシングとキュレーションに置き換わっています。スマートフォンとソーシャルメディアが普及したことで、比べ物にならないくらいの情報量が常に世界の隅々から集まってきます。

Storyfulのようなニュース企業はソーシャルメディアの重要性に気づき、ネタのみならず関連する画像や動画をネット上の色んな場所から拾ってくるようになっています。

ところがこのやり方には信ぴょう性や権利関係で様々な問題がついてきます。私が最近立ち上げたVerilyでは、こういった問題の現状と未来について記者たちにトレーニングと教育を行っています。

ジャーナリストとしてのキャリアを歩み始めたばかりの頃は、まさか最初の十年でこれほど環境が変化するとは思ってもみませんでした。こうした変化を目撃できたことは嬉しいですね。

『ブランドコンテンツマーケティング』をどう思いますか? 

適材適所といったところでしょうか。正しい使い方をすればとても有効な手段だと思います。しかし同時に『ブランドコンテンツ』と中立的なニュースメディアとは全く性質が違うものであり、はっきり区別がつくようにすべきだとも思っています。

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この連載企画では、今後も様々な世界のジャーナリストの視点を紹介していきたいと思います。

特定の地域や、分野のメディア事情について詳しく知りたいなどのご相談は、Mynewsdesk Japan まで、お気軽にご連絡ください。

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